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JETRO Philippines IT Report

財団法人 海外技術者研修協会

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Philippine Tourism - Japanese

Philippine Primer

フィリピンのソフトウェア産業と日本

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日系企業によるオフショア開発を中心に、日本は第2番目の輸出先::

2007年、2008年のフィリピンからのソフトウェア輸出総額はそれぞれ約4.2億ドル、6.0億ドル(PSIAによる推定)でした。 最大の輸出先は米国で、2005年のデー タに基づくフィリピン中央銀行(BSP)の調査では、輸出総額の約45%が米国向け、25%が日本向け、24%が英国、ドイツなどの欧州向けとなっていま す。フィリピンからみると、日本は米国に次ぐ2番目のソフトウェアサービスの輸出先なのです。

ちなみに、日経コンピュータ誌(2007年10月29日号)では、2007年のフィリピンから日本へのソフトウエア輸出を約78億円と推定しています。こ の輸出額は、インドから日本へのソフトウェア輸出の約5分の1の規模ですが、フィリピンのソフトウェア開発技術者数(約8万人)はインドの約7分の1、総 人口はインドの12分の1ですから、フィリピンもなかなか健闘しているといえます。

日本企業によるフィリピンへのソフトウェ ア開発拠点の開設は1980年代中盤~後半ごろに始まり、2008年現在は大小あわせて30社から40社前後の日系企業がフィリピンを拠点としたソフト ウェア開発を行っています。現時点では、日本向けの輸出の大半は、フィリピンに開発拠点を置く日系企業によるものと推定されます。
フィリピンにソフトウェア自社開発センター拠点を置く主な日系企業には以下のような企業があります。
・アライドテレシス
・エプソン
・NECテレコムソフトウェア
・キャノンアイテック
・サイバーテック
・富士通テン
・デンソーテクノ

また、日本からの受託開発事業を展開している主な日系企業には、以下のような企業があります。
・アストラ
・アドバンスド・ワールド・システムズ(AWS)
・ウィーサーブ (富士通フィリピンの子会社)
・N-PAX
・J-SYS (日揮関連)
・月電ソフトウェア
・ユビキタステクノロジーズ

近年はフィリピン資本の企業による日本市場進出も::

上記の他、フィリピン資本のソフトウェア開発企業で、日本市場向けの受託開発事業を行っている主な企業としては
・アライアンスソフトウェア
・アヤラ・システムズ・テクノロジー(ASTI)
・インペリアムテクノロジー
・SVI
・タッチソリューションズ

などがあります。1990年代に日本拠点を開設していたSVIに続き、2006年、2007年には上記の他4社も相次いで日本拠点を開設しており、フィリ ピン資本のソフトウェア開発サービス企業による日本市場に対する関心も高まってきています。さらに、2007年10月には当協会内に日本市場グループが結成され、2009年1月末現在26社が同グループに参加しています。

フィリピンのソフトウェア業界からは、日本で開催されるSODECに毎年出展しており、2008年も8社が出展しました。また、毎年2月にフィリピンで開催されるITサービス産業最大の展示会・会議イベントであるeServices Philippinesには、毎年日本からの視察団にお越しいただき、相互交流が行われています。

日本政府・団体等によるフィリピンのIT産業関連支援::

アジアITイニシアチブ構想のもと、日本政府からもフィリピンに様々な支援をしていただいてきました。

まずIT人材育成面では、2002年から日本の情報処理技術者試験と相互認証されているPhilNITS試験が正式に開始されました。2008年10月に実 施された第12回目のFE試験(基本情報処理技術者試験レベル)までで、受験者総数は5,614人、合格者の総数は642人(平均合格率11.4%)になり ました。 2007年4と2008年4月に行われたPhilNITS-SW試験(ソフトウェア設計開発技術者試験レベル)では、これまでに15名が合格しています。

日本政府の支援によるもう一つの主要なIT人材育成プロジェクトとしては、日本国際協力機構(JICA)とフィリピン大学(UP)のパートナーシップによ るUP ITトレーニングセンター(UP-ITTC)があります。UP-ITTCでは、JICAの「フィリピンIT人材育成プロジェクト」のもと、産業界のニーズ に合ったIT研の実施を目指し、2005年から日本語教育を含む1年間のフルタイムコースや、様々な短期コースのIT教育が実施されています。フルタイム コースにはアプリケーション開発、組込みソフト開発、ネットワーク技術の3つの専攻分野があり、2008年5月に第3期生が卒業したフルタイムコースの卒 業生数、3期の累計で155人となりました。

その他にも(財)海外技術者研修協会(AOTS)や、(財)国際情報化協力センター(CICC)などからも、各種研修などフィリピンにおけるIT人材育成支援いただいています。

また、本サイトの開発・運営のスポンサーとなっていただいた日本貿易振興機構(JETRO)では、日本におけるフィリピンITサービス産業の認知度を高め ビジネスマッチングにつなげることを目指し、2004年9月から2009年1月までに、日本語による「フィリピンIT事情レポート」をこれまでに27号発 行ています。この報告書は、英語の翻訳版も作成されており、当協会でも活用しています。


フィリピンの強みは英語と新技術の習得の早さ、柔軟性、チームワーク、日本人との相性の良さ::

フィリピンの歴史的背景や、公用語として広く英語が使われていることなどから、フィリピンにおけるソフトウェア開発サービスの最大の輸出先は長米国です。(フィリピンは世界で3番目に英語人口の多い国なのです。)

アクセンチュア、ローソンソフトウェア、RCG-IT、ヘッドストロングをはじめとした多くの米国系IT企業は、フィリピンをグローバルデリバリーセンー と位置づけて各社とも非常に積極的な拡大路線にあります。また、レックスマーク、NCR、セーフウェイ(米国の小売チェーン)なども開発センタ、 R&Dセンターをフィリピンに置いています。これらの米国企業の中では、アクセンチュア社が約8,000人のIT技術者を擁する最大規模のオペ レーシンを展開しており、その他の上記米国系企業のフィリピン拠点は300人~800人の規模です。

さらに最近では、米国以外の英語圏諸国もオフショア開発先としてフィリピンの活用を拡大しており、英国のMYSYSやロジカCMG、スウェーデンのエリクソン社なども数百人規模のオペレーションを行っています。

フィリピン資本のソフトウェア開発サービス企業も、欧米顧客向けの開発サービスを非常に積極的に展開しています。

「フィリピンの強みが英語なら、インドとの違いは?」という疑問をもたれる方も多いでしょう。前述のように、人材の規模ではインドの7分の1、コンサル テーション力や高度な技術力でもインドは手ごわい競合相手です。フィリピンは、新技術の習得の早さ、チームワーク、柔軟性、異文化への寛さ、明るい国民 性、日本人との相性のよさ、クリエイティビティなどに自信があります。

日本のお客様向けの商談では、当然ながら、フィリピンは、中国、ベトナム、インドなど、日本企業のオフショア先として人気のある国といつも比較されます。 日本語のできるIT技術者の数では出遅れていることは否めませんが、日系企業を中心に、日本語のソフトウェア開発に携わっているフィリン人技術者も 3,000人前後いると推定されます。こうした日系企業では、継続的に日本語教育を推進しているところがほとんどで、日本語の仕様書をースした開発に対応 しています。その他、英語ならPSIA会員企業全てが対応可能です。フィリピン人エンジニアたちは、欧米から発信される英語で最先端技術情報をいち早く理 解し、開発に取り入れることが可能なだけでなく、世界市場に向けたソフトウェア開発やマーケティングメッセージの信にも力を発揮します。

日本のソフトウェア産業と、グローバル市場での戦略的パートナーシップの構築を目指して::

日本のソフトウェア企業の皆様には、世界市場を視野に入れたグローバルビジネス展開の戦略的パートナーとして、Win-Winパートナーシップを構築でる 可能性を秘めたフィリピンソフトウェア企業をぜひご検討いただきたいと考えます。当協会でも、国際マーケティング委員会や日本市場グループ中心に、今後日 本向けの輸出拡大を目指した活動を行います。